産業技術史学会の第39回年総会(大阪工業大学)に参加し、大阪万博に関する研究発表を行いました。
この学会に参加・発表するのは7年ぶりくらいだと思います。一般講演は私を含めて6件、参加者は20名程度という小規模な会でしたが、内容は実にバラエティ豊かです。ごく大雑把に要約すると、私以外の発表は
- 日本における醤油の成立
- 大阪城の石垣の積み方
- 海軍技術者の在外生活
- 戦後復興期のカメラのシャッター性能
- LSI開発過程の実際
といったところで、いずれも大変興味深い内容でした。このラインナップはこの学会ならではだろうと思います。私自身は、以前にほかのところで話した内容をもう少し発展させて、「1970年大阪万博の各国政府館で展示された先端技術の傾向」について報告しました。さらに細部を詰めた上で、論文化を目指したいところです。
また今回は上記と別に、2件の企画講演が用意されていました。大きく言って大阪のお雇い外国人をテーマとしており、それぞれ造幣局の話と淀川の治水の話だったのですが、これまた得るところの多い内容でした。両方とも広い意味での博物館関係者による講演だったことも私にとっては素晴らしく、終了後に少しお話をしたところ、今後につなげることができそうです。
都合により、その後ならびに翌日の見学会には参加しなかったのですが、上記だけでも参加した価値がありました。来年の年総会は呉の大和ミュージアムで開かれる予定だそうで、ぜひ行きたいと思っています。