演習(大学院ゼミ)の記録
【論文分析】
Alan J. Rocke, “Origins and Spread of the “Giessen Model” in University Science,” Ambix 50 (2003): 90-115.
本論文は、19世紀のドイツでリービッヒが開始した教育法「ギーセン・モデル」の起源と普及について、従来検討されてこなかった三つの要素(異性体の発見・化学式・カリ球)から説明し、そのフランスやアメリカへの普及を検討しています。
私が19世紀のカールスルーエ化学者国際会議を研究しているので、特に本論文で論じられている、リービッヒの提案した実験室ベースの教育法と化学者コミュニティ形成に関する内容は非常に興味深く読みました(国際会議の主催者ウルツはリービッヒに倣ってラボを持ち、化学者集団を作った中心人物でした)。修士論文の執筆にも活かしていけたらと思います。【澤井】
【書評紹介】
【研究発表】
「第1回応用力学連合講演会(1951年)における今井功の流体力学」
教員がいま進めている研究について紹介する目的で、9月の物理学会で発表した内容をそのまま報告しました。まだ始めたばかりのテーマで、最初の進捗報告という程度の内容でしたが、ゼミ生の皆さんからも質問を受けることができたのは、今後のモチベーションになると思います。【有賀】