Archival Materials of Researchers
歴史上の、あるいは存命の研究者に由来する個人資料の整理や調査、さらには展示やデジタルアーカイブに取り組んでいます。このような個人資料としては、ノート、原稿、書簡、写真、論文別刷、身の回り品などが代表的なものです。
国立科学博物館に勤めていた際には、同館が所蔵する物理学者・長岡半太郎(1865-1950)や植物学者・矢田部良吉(1851-1899)の資料について、整理・調査やデジタル化を進めました。また、自然科学系ノーベル賞受賞者の関連資料を収集し、展示で紹介する仕事も手掛けました。なお、国立科学博物館ではこれらを「科学者資料」と呼んでいます。
現在は、私自身が直接管理している研究者資料はありません。その代わり、さまざまな資料保存機関に分散して保管されている研究者資料の所在と概要の情報を集約し、標準的な形式で公開するための基礎研究に取り組んでいます。
主な業績
- 有賀暢迪・橋本雄太,2020.「IIIFを利用した科学者資料の電子展示システムの試験開発:「矢田部良吉デジタルアーカイブ」を事例として」『デジタルアーカイブ学会誌』第4巻,162-164頁.
- 有賀暢迪・太田由佳,2018.「矢田部良吉資料目録 付・著作目録」『国立科学博物館研究報告E類:理工学』第41巻,23-52頁.
- 有賀暢迪,2017.「辞令・文書類から見た長岡半太郎の生涯:『長岡半太郎伝』補遺に向けての一検討」『国立科学博物館研究報告E類:理工学』第40巻,41-50頁.
- 有賀暢迪・沓名貴彦,2015.「国立科学博物館所蔵・長岡半太郎資料の概要とその再整理について」『科学史研究』第53巻,403-405頁.