「運動の法則」の歴史に関する一般向け解説

(一財)理数教育研究所様からのご依頼で、数年前から、広報誌『Rimse』での「物理法則の科学史」という連載を担当しています。この媒体は主として学校の先生を対象としているものなので、現在の理科教科書での物理法則の記述と、その原典にあたる文献の記述を比べながら解説するという形式をとっています。

最新の第11回は、「運動の法則」がテーマです。いわゆるニュートンの第2法則と運動方程式について、科学史の専門的見地からの解説を書きました。「ニュートンが運動方程式を書いた」というのは、私見では、物理学史上のもっとも根強い誤解ではないかと思っています。このテーマの正確な歴史的理解というのは非常に難しいと思いますし、そもそも科学史的にも明確に理解できているわけではないのですが、解釈の余地なく誤解であると言える部分もあります。特に一般向けには、機会のあるごとに指摘と紹介をしていくことが必要なのだろうと思っています。

掲載誌の『Rimse』は、ウェブサイトにて丸ごとPDFで公開されています(リンクはこちら)。過去の記事もすべて見られますので興味のある方はご覧ください。なお本連載は、次回(第12回)が最終回となります。