2024年6月24日

演習(大学院ゼミ)の記録

【専門書講読】

D.R. ヘッドリク『進歩の触手:帝国主義時代の技術移転』(原田勝正ほか訳)日本経済評論社、2005年.

第9章 技術教育

【TBA】

【書評紹介】

Andrew Scull. Desperate Remedies: Psychiatry’s Turbulent Quest to Cure Mental Illness. Cambridge, Mass.: Belknap Press, 2022.

REVIEW BY SHILPI RAJPAL, ISIS 115 (2024): 421–422.

本書は19世紀から20世紀の精神医学の発展を記したものです。神経科学の台頭によって精神医学が自身を科学に近づけようとした点が印象に残りました。また、DSMの策定のごたごたとその信頼性の問題が触れられていて、特に興味を惹かれました。【宋】

【研究発表】

「19世紀における国際化学会議」

最近の研究の進捗状況を報告しました。具体的には、現在調査中の化学会議の事例を複数紹介し、最後に考察と課題を述べました。先行研究と本研究の関係や、19世紀後半の「純粋化学」と「応用化学」の違い、化学命名法について、会議における研究室訪問の機能、会議とナショナリズムの関連など、いずれも重要な点について質問・コメントを頂きました。総じて、会議の(目的とは区別される)機能に着目して考察していくというのが一つ方針になりそうであると感じています。今後やるべき作業も明確になり、有意義な議論となりました。【澤井】