History of Mechanics
ニュートンやオイラーをはじめとして、17~18世紀のヨーロッパにおける力学(力と運動の科学)の展開を考究するものです。特に、「力」をはじめとする基本概念の形成に興味があります。
これまでに調べたり考えたりしたことの大部分は、博士論文をもとにした研究書『力学の誕生』(2018年)で記しています。関連して、『科学史事典』(2021年)に「力学の誕生と発展」という項目を執筆しました。
現在は、この方面での新たな研究(狭い意味での)は手掛けていません。その代わり、概説の執筆や原典の翻訳などを通じて、次の世代の研究者が育つ土壌を作っていきたいと考えています。
主な業績
- 有賀暢迪,2021.「力学の誕生と発展」.日本科学史学会(編)『科学史事典』丸善出版,88-89頁.
- 有賀暢迪,2020.「ニュートンの運動の第2法則:『プリンキピア』の基本原理の二つの解釈」『科学哲学科学史研究』第14号,49-68頁.
- 有賀暢迪,2018.『力学の誕生:オイラーと「力」概念の革新』名古屋大学出版会、2018年.
- 有賀暢迪,2009.「モーペルテュイの「作用」,オイラーの「労力」:十八世紀中葉における二つの最小作用の原理」『科学史研究』第48巻,77-86頁.★第6回日本科学史学会論文賞
勉強会
力学史の原典を読むためのオンライン勉強会を2022年4月から始めました。フランス語文献を読む会とラテン語文献を読む会の2種類を、それぞれ月1回のペースで開催していく予定です。詳細はこちらをご覧ください。